1964年4月に東京大学に入学して2009年3月に定年で退職するまで、以下のような分野で研究をしてきました。一貫したテーマは『コミュニケーションの基礎を探ること』で、数学的な情報理論から始まり、次第に人のコミュニケーションそのものに関心を持つようになりました。
◆情報理論・通信理論:
高密度データ伝送方式(Tomlinson-Harashima Precodingなど)、連続通信系における情報整合(学位論文)、高能率ディジタル変調方式(位相連続変調方式など)
◆信号理論・信号処理・生体モデル:
時系列の因果性解析(エントロピー解析法、有向コヒーレンス解析法など)、信号処理フィルタ(周波数領域適応フィルタ、ε非線形フィルタなど)、生体信号解析(多変量脳波解析など)、生体画像解析(ポジトロンCT画像解析など)、生体情報系のモデル化(脳の多重ループ階層モデルなど)
◆知的コミュニケーション・空間共有コミュニケーション:
画像・音声圧縮(予測符号化、ベクトル変換符号化など)、知的符号化・メディア情報の構造的記述(モデルベース符号化など)、空間情報符号化(三次元統合画像通信、光線空間符号化など)
◆感性コミュニケーション・情報技術と文化:
顔画像処理の研究(顔表情解析、顔印象解析、平均顔など)、顔学の提唱と体系化、ヒューマンコミュニケーションメディア、情報環境のデザイン、コンテンツ創造、科学技術と芸術の融合など