続ける 2018.01.07-01.13

毎週一つテーマを決めて、毎日一回だけつぶやき始めてから、七年半近く経った。テーマも380を超えた。震災の直後から毎月開いている個人講演会も80回を迎えた。我ながらよく続いていると思う。でも、それがいいことなのか。わからなくなってきた。

新しいことを始めたら、何があっても3年間は続ける。それを自分に言い聞かせてきた。一方で、5年間続けたら、それでいいのか見直す。10年間続いてしまったら、真剣に反省する。つぶやきは7年半、個人講演会は6年半、いま微妙な時期だ。

一つのことを続けることは大変だ。だからこそ意味がある。その道一筋は尊敬される。職人の世界も、学問の世界も同じだ。続ければ味が出る。渋みが出る。若い人には絶対に真似ができない。それはわかっているけれども、僕はすぐ新しいことにとびついてしまう。みな中途半端になってしまう。

続けるためには信念が必要だ。その信念をもって、脇目も振らずに前を見ている人を僕は尊敬する。その揺るがない信念はどこからきているのだろう。もしかしたら揺るがない信念とは他人が言うことであって、本人からみれば揺らいでいるのかもしれない。揺らぎながら続けているのかもしれない。

続けることが苦しくなったとき、ひたすら止める理由を考える。同じことを続けていると、そこに安住しまう。時間的にも次の新しいことを始めにくくなる。思い切って止めることは大切なことなのだ。勇気がいることなのだ。止めることができない僕は、その勇気もないということだろうか。

後進に引き継ぐ。それも続けてきたことを止めるきっかけになる。いつまでも自分で続けることは考えない方がいい。でも、引き継ぐ側に立ってみると、すでに旬が過ぎたことを引き継がされてはたまらない。きちんと未来を見据えて、引き継ぐ人のことを考えて引き継がなければ、それは老害になる。

続けていることを止める一つの方法は、とりあえず新しいことを始めてしまうことかもしれない。新しいことを始めて、それが面白くなったら、続けてきたことは自然に止められる。一日は24時間で有限だ。人生で残された時間も限られている。まずは面白いことを始めよう。止めるのはその次でいい。