どちらが異性にもてたい? 2011.12.18-12.24

男と女、どちらがより異性にもてたいと思うか。ある研究会で話題になった。それぞれ自分中心に考えるから答えはさまざまだけれども、深く考えると、そこには男と女についての面白い問題がいろいろと提起されている。

美しく着飾るのは女である。それは男にもてたいからだと、男は勝手に解釈する。でも本当にそうなのか。昔は別として少なくとも今は、着飾るのは美しくありたいという女の自己満足のように見える。男にもてることは、ほとんどその眼中にない。

孔雀は雄が美しく着飾る。一般に動物は、雄が雌にひたすら求愛行動をする。選択権は雌にある。人も同じに見える。求愛行動=もてたいという意思表示は男がおこない、女は白馬の王子様からの求愛を待つ。最近は少し違うかもしれないけれども。

男は、できるだけ多くの女からもてたいと思う。それに対して女は、自分が一番大切に思う人からもてたいと思う。結婚すると、夫以外の男からもてることは、かえって危険になる。結婚した女の気持ちは、男ではなく、むしろ子どもに向かう。

男は、結婚してからも女にもてたいと思う。結婚相手が嫌いになったわけではないのにそう思う。それはなぜなのか。男の自然な本能なのか、それとも単なる男のわがままなのか。男は前者だとして弁解し、女は後者だとして非難する。

結婚してもいつまでも女にもてたいと思う男の気持ちを女は理解できない。それはすべて男の浮気で自分を裏切ったとみなす。女にとっては、男の気持ちが自分や家庭から離れていくことは人生の危機になる。男が逃げないように必死になる。

男はいつまでももてたいと思い、女は一人の男からの愛情を重視する傾向がある。もちろん例外もある。何が倫理的に正しいというわけでもない。相手の気持ちを理解して互いに思いやること、それがすべての基本なのだろう。