人間力 2012.04.22-04.28

数週間前に「人間力のある人との出会いは大切にしたい」とつぶやいたら、人間力とは何ですかとの質問を受けた。これはそれぞれが考えることであるし、正解はもちろんない。でも、魅力という観点からは、何かヒントになる共通点があるような気もする。それは何だろうか。

人間力のある人は、概してノリがいい。荒唐無稽なことであっても、まずは前向きに考えてくれる。やろうという気になる。エネルギーと勇気がもらえる。それに対してそうでない人は、まずは否定する。それも理路整然と否定する。それには反論できす、こちらも次第に落ち込んでしまう。

人間力のある人は、ユーモアがある。心に余裕がある。その余裕が周りの人を和ませる。人間力のある人と接していると、気持ちがいい。すべてが楽しくなる。それは、辛いこと、悲しいことばかりある人生において、とっても大切なことなのだ。

人間力のある人には、美がある。それは見かけの美しさではない。その人の生き方の美のようなものである。美としか表現できないものを持っている人、それを感じさせる人には、人間力がある。逆に、そのような美を理解できない人には、人間力はない。

人間力のある人には、人を納得させる哲学がある。そこからさまざまな人生のヒントがもらえる。さらには、その哲学には夢がある。その夢へ向けて目が輝いている。自分も、夢のある哲学を持って生きたい、そのような気にさせてくれる。

人間力のある人と接していると、なぜか安らぎが与えられる。どんなに能力がある人でも、緊張感だけしか与えない人は、相手を疲れさせてしまう。安らぎは、相手への思いやりから来るのであろう。自分中心にすべてを考える人には、誰も人間力は感じない。

人間力がないから人間力のある人になりたいと、その条件を考える。でも考えれば考えるほど、それは本質ではないように思えてくる。人間力は条件をみたせば得られるものではない。人間力とはその人そのもの、あるいはその人の生き方そのものなのだろう。そのトータルな魅力をいうのだろう。