会議で何も決まらなくする発言 2012.09.23-09.29

会議が延々と続く。それによって結論が出ればいい。しかし、どの会議にも、ほとんど何も決める意志がなくて出席している人もいる。その人たちの発言には、常套句がある。そのような発言が支配的になると、その会議では何も決まらない。

会議で何も決まらなくする発言『客観的かつ定量的なデータがないと議論できない』。自分の頭で考えない人は、客観的なデータばかりを求めようとする。客観という拠り所があれば、自分の決断に責任を持たずに済むからだ。

会議で何も決まらなくする発言『条件があいまいなので議論できない』。学校の試験では、すべての条件が与えられて問題を解く。その発想法しかできなくなると、会議でも同じように振る舞ってしまう。その条件も含めた議論が会議では大切なのに。

会議で何も決まらなくする発言『これは各自が努力すればよいことである』。すべてを個人の精神論に帰着させてしまえば、組織としては何も決める必要がない。各自が努力するだけですべてが解決すれば、組織のマネージメントはいらない。会議もいらない。

会議で何も決まらなくする発言『これは別の場、例えばもっと上の会議で議論すべきことである』。そこでできることを何も議論せずに、別の会議で果たしてきちんとした議論ができるのだろうか。それぞれの会議で責任を回避しては何も決まるはずがない。

会議で何も決まらなくする発言『持ち帰らないと、私には何も決断できない』。その出席者は、一体なぜそこにいるのか。そもそも会議は何かを決めるためにあるのではないか。何も決断できない出席者が集まっても、その会議では何も決まらない。

何も決まらない会議には、そこで必ずなされる発言がある。逆に会議を空転させたいという強い意志がある場合は、そのような発言を繰り返せばいい。会議で何も決めさせない。それも会議戦略の一つなのかもしれない。