黒 2013.05.12-05.18

僕は、黒い服を好んで着ることが多い。特に理由はない。僕の人生から色を消したら、黒になったということだろうか。それもいい。一方で、黒こそが色っぽいと思うことがある。黒を着るということは、そのような人生の願望があるということだろうか。それもいい。

ここ数年、女性のストッキングは黒が流行している。黒は足を細くスリムに見せるからだろう。一方で、全身のファッションで、黒が本当に似合う女性は少ない。下手すると喪服になってしまうからだ。華麗に黒を着こなす。そのような女性に出会ってみたい。もちろん高嶺の花だろうけれども。

黒は闇である。物理的にはすべての光を吸収する。ブラックホールのようにすべてが吸い込まれる。すべてが消滅する。その意味では、黒は死である。死亡広告は黒枠で囲う。人は死を怖れる。黒は恐怖の色である。だから魅力的だとする人もいる。

黒は無である。すべてを否定すると黒になる。アナーキストは黒をシンボルとした。一方で、すべては黒から始まる。その意味では白に近い。ただし彩りかたが違う。白は色を重ねることによって彩るのに対し、黒は光によって彩る。黒は光を演出する。希望を演出する。

黒は悪である。そのようなイメージが強い。ブラックリストには悪い人の名前が並ぶ。相撲で黒星は負けることを意味する。犯罪で黒は有罪だ。一方で、黒にはいい意味もある。家計簿で黒字はいいことだ。柔道では黒帯にあこがれる。黒は高貴な色でもある。高級車は黒であり、礼服は黒を着る。

黒はすべてを覆い尽くす。かつてガングロと呼ばれる少女たちがいた。黒というイメージで悪く見られていたけれども、僕からみれば平等で民主的な化粧だった。美少女もそうでない少女も、ガングロになることによって平等になった。差別がなくなった。

黒は隠れている。黒幕は表にはでない。しかし、力は絶大なものがある。黒子(黒衣)は、舞台では存在しないものとみなされる。でも、その存在しないものが舞台で重要な役割を果たす。世の中、見えるものだけではない。むしろ隠れているものが大切で、それによって支えられている。

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