人類の滅亡シナリオ 2013.11.10-11.16

人類が誕生してから7百万年、この人類はいつまで生き延びるのか。いつ滅亡するのか。自分が生きている間は関係ないだろうと悠長なことを言っていられない。生き延びるか滅亡するかを選択するのは、実はいまを生きる我々自身なのだ。

数十億年後に太陽系が消滅して宇宙がなくなれば、人類も滅亡するだろう。一方で、突発的に核戦争のボタンが押されて、明日滅亡するかもしれない。いまや、核兵器は大国でなくても作れる。化学兵器や生物兵器は、テロ集団だけでなく、個人でも単なる好奇心から作れる。

6500万年前に巨大隕石が衝突して恐竜が滅んだ。今後その可能性はどのくらいあるのだろう。天文学では、トリノスケールというものがあって、文明の存続が危ぶまれる程の異変を地球全体に及ぼす隕石の衝突(レベル10)は、10万年に1回かそれ以下と言われているけれども。

生物の歴史において、天変地異による大量絶滅は何度もあった。いま地球上に絶滅危惧種が増えている。哺乳類はすでに5分の1が絶滅危惧種となって、その数は急増している。それは天変地異によるものではない。人類が自然の生態系を崩しているからだ。それは人類自身の絶滅にもつながる。

近代になって、人は自分自身を自然よりも上位におくようになった。自然は征服すべきものになって、その生態系を変えてしまった。家畜以外の他の種を駆逐し、自然の食物連鎖をなくし、外来種を勝手に広めてしまった。いまや人類は、自然の生態系に反する存在となった。

人類はいま、自らの遺伝子をも改造しようとしている。それは進化のしくみを変えることを意味する。自然淘汰による進化から、科学技術の知に基づく計画的な進化へ。それは果たして成功するだろうか。失敗すれば、それは人類の滅亡へつながる道となる。

科学技術は、これからどうなるのだろうか。技術は指数的に発展する。それに人そのものの能力は追いついていない。近い将来に科学技術は、人が制御できずに、暴走を始める危険性がある。暴走した科学技術は、人類を滅亡させるかもしれない。