困ったとき 2015.01.18-01.24

人の一生はストレスだらけ、困ることだらけだ。ストレスそのものは他の動物、たとえば猫にもあるだろう。でも困って悩むことは、人だけに与えられた特権なのかもしれない。だとすれば、困ることとどう付き合うかは、人が生きる上での大問題となる。

困ったときは、自然と体が縮む。ロダンの「考える人」は、困って悩むときのポーズでもある。悩むときは、外側の世界とは遮断して、自分の内側に籠ろうとする。体全体を内側に委縮させる。下向きになり、周りを見なくなる。見えなくなる。

困ったときは、顔のパーツも内側に寄る。目と目の間隔も縮む。そうすると眉間に八の字に皺ができる。いつまでも困っていると、健康にも影響する。特に胃は敏感に反応する。眉間に皺を寄せると、胃のみぞおちあたりに同じような皺ができているような気になる。

困ったときにする困った顔は、人へ伝わっていく。職場で上司が困った顔をしていると、職場全体が困った顔になってしまう。一方で、困ったときの神頼み。自分だけで悩むのは止めよう。神の代わりに人に話してしまおう。ヒントを貰えることもあるし、話すだけで、悩みが解決することがある。

困ったときに、いつまでも困っていると、ますます困った気分になる。そこから抜け出せなくなる。そのようなときは、まずは少しでも気分転換をしよう。気分転換ができたら、何でもいいから一歩を踏み出そう。止まっていては、何も解決しない。とりあえず動くことが大切なのだ。

困ったときの「困った体操」の勧め。胸を張って肘を上げて両腕を広げ、腕を前後に振りながら、大声で「困った!困った!」と叫ぼう。そうすれば、困っていることが馬鹿らしくなる。職場で皆で「困った体操」をすれば、職場全体がそのような気分になってくる。やる気もでてくる。

困ること自体は悪いことではない。世に中には困る人と困らせる人がいる。問題は困らせる人の方だ。困らせる人は困らない。自分が困っているときは、少なくとも自分が困らせる側でないことを喜んでいい。できれば明るく困りたい。もちろん、それが難しいことはわかっているけれども。