個人情報 2016.01.10-01.16

マイナンバー制度が導入された。かつては国民総背番号制と呼ばれた。行政の効率化や国民の利便性を確保するための制度であるけれども、一方で、個人情報の流出への心配も含めて、自分が統一的な番号で管理されることに抵抗がある人も多い。そもそも個人情報とは何なのだろうか。

個人情報とプライバシー情報は、似ているけれども違う。個人情報は狭義には特定の個人を識別できる情報で、これがないと社会生活が成り立たない。したがっていかに管理するかが課題になる。プライバシー情報は、他人には知られたくない私生活上の情報である。これはもともと保護されるべきものだ。

ネット社会では、漏洩した個人情報が簡単にコピーできて、あっという間に広がる。広がってしまったら完全な削除が困難になる。さらには、個人情報がビジネスになる。個人情報を用いた犯罪も多発する。ネットの時代だからこそ、個人情報は大切に管理されなければならなくなった。

個人情報は、必ずしも保護すればいいというものではない。名刺は典型的な個人情報だけれども、仕事では積極的に交換する。一律に個人情報を秘密にしてしまったら、互いに助け合うこともできなくなる。個人情報保護法は諸刃の剣だ。個人情報は、活用することで価値を生ずることもある。

ネットで個人情報をどこまで公開するかは、それぞれの判断だ。神経質になる人もいるけれども、一方で、例えばFacebookでは実名が原則だ。誕生日や出身校などの公開が奨励されている。公開によって可能になる人のつながりがある。それを大切にしているからだ。

ネットで匿名で発言することは、個人情報を保護しているとも言えるけれども、さまざまな問題がある。個人に対するいじめや中傷も起こりやすい。僕のような立場では、匿名はかえって危険だ。公開の場での発言は責任を伴う。匿名だとついそのことを忘れてしまう。

いま街には監視カメラが溢れている。数限りないカメラで自分が録画されている。そのことを覚悟して街を歩かなければならない。画像技術によって個人を識別することも可能だ。その場合は映像が個人情報となる。新たな技術が開発されると、そこに新たな課題が生まれる。

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