最初の一歩 2017.01.08-01.14

正月を迎えるたびに思う。年の初めの正月は最初の一歩を踏み出すときであると。今年は何へ向けて最初の一歩を踏み出そうか。それを考えていたら、なかなか最初の一歩を踏み出せずに正月が終わってしまった。毎年のことではあるけれども。

まずは確認しておきたいこと。最初の一歩は年齢には関係がない。人は死ぬまでは必ず生きている。生きている限り最初の一歩がある。もう一度花を咲かせたいと、一歩を踏み出してもいい。格好良く死にたいと終活を始める。それも最初の一歩だ。要するに何でもありなのだ。

考えてみたら、次の一歩はいつも未来へ向けた最初の一歩だ。ほとんどの人はそれを気付かずに歩いている。歩行のリハビリをした人ならば誰でも経験していることだけれども、その最初の一歩が難しい。それができたときは本当に嬉しい。未来が開けたような気になる。

どうでもいいように思うかもしれないけれども、最初の一歩はどちらの足なのだろう。少なくとも伝統芸能の世界では左足が先らしい。横に並ぶときは右側に偉い人がいるので、前にでるときはその反対側の足からでないと失礼だからだという説もある。僕の知識では、本当かどうかわからないけれども。

そう言えば「はじめの一歩」という遊びがあった。はじめの一歩と叫んで鬼に向かって進む。そのあとは鬼が後ろを向いて「だるまさんが転んだ」と唱えているときだけ前へ進める。動いているのを鬼に見られたら捕虜となる。誰かが鬼にタッチしたら捕虜は解放される。そこでは一歩進むのがこわかった。

最初の一歩は、考えすぎてしまったら踏み出せない。完璧を求めて失敗を恐れたら踏み出せない。とりあえず何はともあれ踏み出すこと。それが最初の一歩には大切なのだ。踏み出さなければ前は見えてこない。考えるのは前が見えてきてからでも遅くはない。

最初の一歩。自分だけで踏み出そうとすると、つい後回しになってしまう。そのようなときは仲間を見つけよう。仲間がいれば、後押しされるように踏む出すことができる。楽しく踏み出すことができる。今年もまた、若い人たちに後押しをされながら、楽しく最初の一歩を踏み出すことにしよう。