未来予測 2017.08.13-08.19

この歳になると、10年後も100年後も、さらには千年後も1万年後も、すべて同じに思えてくる。そのとき時代は、そして人類はどうなっているのだろう。少なくとも僕は生きていないから関係ないけれども、やはり未来は気になる。

未来をどう予測するか。未来をそのまま近代の延長として見る。まずはそれが自然な予測だろう。それは二つに分かれる。楽観的予測と悲観的予測だ。前者は、ますます科学技術が進歩して人類は幸せになると考える。後者は、科学技術の暴走を人が制御できなくなり、人類が自滅すると考える。

未来をどう予測するか。未来をいまの延長として次のように予測する人もいる。科学技術の進歩は人をスーパーヒューマンにする。人工知能を脳に組み込み、身体をサイボーグ化し、遺伝子も改造すれば、人は最強になる。これからは生物的な進化ではなく、自らの力で計画的に人類が進化する時代になる。

未来をどう予測するか。未来は宇宙の時代となる。その立場から次のような予測がある。まずは身近な惑星を人類が生存できるように改造する。それが難しければ、その惑星で生存できるように人類そのものを改造する。もはや地球に帰還できなくなるけれども、これによって人類は宇宙の支配者となる。

未来をどう予測するか。もはや予測できない時代となるのかもしれない。人は直線的にしか予測できないけれども、技術は指数関数的に進化する。もはや未来は水平線の向こう側となる。それはシンギュラリティ(技術的特異点)と呼ばれているけれども、それは本当に人類が望んでいる未来だろうか。

未来をどう予測するか。もしかしたら、未来は近代の延長ではなく、近代とはまったく異なる時代になるかもしれない。500年前、中世の終わりにいまを予測できたであろうか。その後にきた近代は中世の延長ではなかった。歴史的には同じ時代は決して永遠には続かない。近代も同じだ。

未来をどう予測するか。中世から近代に切り替わるときにルネッサンスがあった。文化や芸術が花開いた。文芸復興と人間復興があった。もしいまが近代の終わりだとすれば、これから新しいルネッサンスの時代がくる。個人的には、未来に対して、まずはそれを期待したい。