かゆい・かゆい 2018.06.24-06.30

季節の変わり目になると、全身がかゆくなる。これはどうしたものか。痛みは何とか我慢できるけれども、かゆみは我慢できない。ついかゆい所を掻きむしってしまう。掻きむしるともっとかゆくなる。そして後悔する。後悔してもつい掻きむしってしまう。それがかゆみだ

夜ベッドで、さあ寝ようとすると、次第に全身がかゆくなる。そして眠れなくなる。身体が温かくなるのが、よくないらしい。冷やせばいいらしいけれども、身体を冷やしてしまったら、もっと眠れなくなる。今日もまた、ベッドで悶々とする夜を過ごすことになる。

僕も経験したことだけれども、歳をとると、やたらに身体がかゆくなる時期がある。もしかしたら若い皮膚から老人の皮膚に、皮膚が脱皮しているのかもしれない。このとき掻きむしると、皮膚の下が内出血して、肌が全体として黒ずむようになる。かくして老人は醜くなっていく。

「かゆい所に手が届く」という言い方がある。細かいところまで配慮が行き届いて気が利いているという意味であるが、文字通り言えば「かゆい所に手が届く」から問題なのだ。手が届くから、ついかゆい所を掻いてしまう。届かなければ、我慢してそのうち治まってくれるのに。

かゆい所を掻きむしるのはよくないことと知りながら、なぜそうしてしまうのだろう。本能的にそうするからには、何か意味があるはずだ。一説によると、かゆいときはそこに虫がついている可能性がある。まずはそれを取り払わないと危険だ。それが掻くと言う行為なのだ。

身体がかゆいときは、僕はまず爪を切る。そしてヤスリをかける。そうすれば、かゆい所を掻きむしっても、皮膚はそれほどのダメージを受けない。次にすべきことは、皮膚に湿気を与えることだ。美容の指南書には、乾燥が肌によくないと書いてある。かゆみは肌の危険を知らせるサインなのだ。

かゆいと思っていると、もっとかゆくなる。そのようなときは、まったく別のことに気持ちを集中させた方がいい。「かゆい・かゆい」と題して毎日つぶやくなんて愚の骨頂だ。おかげでこの1週間、かゆみに悩まされる日が続いてしまった。