老いとともに 2018.07.29-08.04

老いとともに心も老化して考え方が変わる。僕がすでに老いの年代になっているかどうかは別として、僕の場合はどう変わったか。あるいは変わりつつあるのか。自分に問いただしてみたくなった。もしかしたら、それは必ずしも若い人には勧められない考え方かもしれないけれども。

老いとともに、競争に意味を見出さなくなった。他人と自分を比較しないようになった。もともと好きではなかったけれども、人から評価されることが嫌いになった。人を評価することはもっと嫌いになった。若い人には申し訳ないけれども、せっかくの余生を、競争も評価もない社会で生きたくなった。

老いとともに、すぐ役に立つことに関心がなくなった。すぐ先よりも100年後、1000年後が気になるようになった。すぐ先も100年後も、その時にこの世にいないという意味では変わりはない。だとすれば100年あるいはそれ以上先を考えたほうが楽しい。そのくらい先ならば責任をとる必要もない。

老いとともに、真面目に決着をつけるよりも、いい加減が良くなった。ほどほどがよくなった。真面目な議論をしても、それが真面目であればあるほど、おかしな結論になると思うようになった。遊びと余裕のないところからは、面白いことは何も生まれないと信ずるようになった。

老いとともに、自分を磨くことに意義を見出さなくなった。頑張らない自然体がよくなった。書店やネットでは、生き方の指南書がオンパレードであるが、まったく興味がなくなった。ありのままの、身の丈に合った生き方に、むしろ魅力を感ずるようになった。

老いとともに、死ぬことがそれほど怖くなくなった。仕方がないと思うようになった。次第に体力が衰えることはもちろん辛いけれども、成り行きにまかせようと思うようになった。そして周りの人がみな優しくなった。いい人ばかりになった。その方がはるかに嬉しい。

老いてつくづく思うようになった。若いときよりも今が一番いい。せっかく老人になったのだから、若い人と同じように生きるのではもったいない。ましてや若い人に負けずに頑張る生き方なんて、金輪際したくない。若いときはできなかった、今だからこそできる生き方をしてみたい。

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