依存症 2018.08.12-08.18

アルコール依存症、たばこ依存症、ギャンブル依存症、借金依存症、買い物依存症。これだけではない。現代人は気がつかないところで、さまざまな依存症に罹っている。中毒になってからでは遅い。一方で行き着くところまでいかないと何ともならないのが依存症だ。

スマホ依存症:街を歩くときに片手にスマホがないと落ち着かない。外出するときにスマホを忘れると、その日一日何もできない。そもそもスマホがない生活なんて考えられない。子どものゲーム依存症を問題視する親の世代が、いままったく同じ依存症に罹っている。

マニュアル依存症:人生何事も正解があると思い込んでいる。その正解がマニュアルに書かれていると信じている。これに関連して自己啓発依存症がある。いつも自己啓発をしなければという強迫観念に取り憑かれている。それを例えば書店に並ぶ自己啓発本に頼る。典型的なマニュアル依存症だ。

データ依存症:データがなければ何も判断できない、エビデンスがなければ何も決断できないとする管理職が増えてきた。データ依存症は評価依存症でもある。何事も評価が必要だとする。評価がなければ成長がないと思い込む。そこで必須とされるのがデータだ。データがあるだけで客観的だと勘違いする。

仕事依存症:この依存症にかかっていると定年になると生きる目的を失ってしまう。さらには定年後の男性が陥りやすい依存症に、老妻依存症がある。自分にはまったく生活能力がないから、すべてを老妻に依存する。老妻が先に逝くとあっという間に後を追うことになる。

我が子依存症:我が子こそ命、この子のために自分がある。自分がしっかりしなければいけない。このようにある人間関係から逃れない状況を共依存と呼ぶことがある。もっぱら他人の世話をすることに執着する。それが良いことだと信じ切っている。それが特徴だ。

成長依存症:いまの最大の問題は成長依存症かもしれない。近代という時代は成長と拡大を前提として成り立ってきた。その代表に資本主義がある。拡大がなくなっても成長を目標として、それを競争によって実現しようとすると格差が生ずる。そしてその格差に悩まされることになる。