人生、どうもがいても、どうあがいても、うまくいかない不調な時期がある。これが長く続くと、それを俗にスランプという。スランプになると、いつもの自分の実力を発揮できない。このスランプは誰にもある。そして誰もがどうしたらよいかと悩む。
スランプのときは、身体的にも精神的にも疲れている。疲れているからスランプになる。そのようなときは、まずは休もう。ぐっすり眠りをとろう。時間が解決してくれることを信じて、ゆっくりその時を待とう。「果報は寝て待て」という格言もある。
スランプのときは、焦ってはいけない。これではいけないと焦ると、ますますスランプになる。夜眠れないときに、眠らなくてはいけないと焦るとますます眠れなくなる。それと同じだ。スランプを脱出しなければと思わずに、自然体になって流れに身をまかせる。それが一番だ。
スランプのときは、周りにいる人がみな自分より偉く見える。このまま続くと、ますます自分が取り残されてしまう気になる。でもそれは錯覚だ。思い込みに過ぎない。もしかしたら周りの人もいま君以上にスランプかもしれない。君が偉く見えているかもしれない。
スランプのときは、気分転換もいい。一つのことに長く執着していると、次第にそれに飽きてくる。それがスランプの原因になっていることが多い。そのようなときは、別のことをすると、意外にうまくいくことがある。それが新たな転機になることもある。
スランプのときは、居直ってしまおう。いまはスランプだから何もできないのは当然だと。できないことはすべて、スランプのせいにしてしまおう。そうすれば気分的に楽になる。楽になれば文字通り楽しいし、スランプも気にならなくなる。
スランプは、頑張ってもどうしようもないからスランプなのだ。だとすれば、むしろスランプが普通であると考えて、ときどきうまくいくことがあったら、その幸運を素直に喜ぶ。そのように発想転換した方が、人生は前向きになれる。そうすれば、スランプはスランプでなくなる。