恋の終わり 2019.10.06-10.12

初恋が成就したという幸せな人もいるけれども、ほとんどの恋には終わりがある。恋はどのようにして終わるのか。これについても詳細な研究があるらしい。そういうことだったのかと、半ば納得しながら今週はつぶやく。

恋の終わり。別れを切り出すのは女が多いらしい。本当だろうか。もしそう仕向けているとすれば、そこに男の狡(ずる)さがあるような気がする。それは男の優しさだと嘯いた不届きな友人が昔いたけれども。

恋の終わり。別れの理由は男と女で違うらしい。20代を相手としたネット調査によると、男は「他に好きな人ができた」、これに対して女は「将来への不安」が別れの理由として相対的に最も多かった。わかるような気がする。

恋の終わり。男と女が別れた理由として、公に説明されるのはほとんどが「性格の不一致」である。この理由であれば、どちらにも責任がない。互いに傷つかない。本当の理由であるかは別として、それが浮世の智慧というものなのだろう。

恋の終わり。別れた後にどうするか。男は名前をつけて保存し、女は上書き保存すると言われる。未練がましく過去を引きずりやすいのは、どうも男の方らしい。女はきっぱり忘れて新しい恋に積極的になる。逆に言えば、女はそうしなければ失恋の打撃から立ち直れないのかもしれない。

恋の終わり。終わった後にときどき問題となるのが、ストーカー騒ぎだ。ストーカーそのものは、過去の交際相手がほとんどで、面識のない相手はわずかだとされる。いずれにせよ、はっきり言えることはストーカーは論外だ。男と女の問題ではなく、人間として恥ずかしいことなのだ。

恋の終わり。「会うは別れの始まり」とも言われる。男と女の出会い、そして互いを大切に想う気持ちは大切なことであるけれども、死も含めれば人には必ず別れがある。若ければ別れることによって成長する。齢を重ねると親しい人との別れが多くなるけれども、それが人生だと割り切る以外にない。