シンギュラリティ教 2020.01.12-01.18

自神教の夢に引き続いて、また不思議な夢を見た。今度は、シンギュラリティ教と呼ばれる新興宗教の集会だった。そこでは次のような教義が説かれていた。「近代は自神教をみな信じていたけれども、その時代は終わった。これからはシンギュラリティ教の時代だ」

シンギュラリティ教の教え:人は不完全な存在であるから、人が自ら下す判断は信用できない。一方で技術の進歩は素晴らしい。機械は、人よりも遥かに的確に判断する「人を超えた存在」になりつつある。それは遥かな未来の話ではない。いままさに、その時代になろうとしているのだ。

シンギュラリティ教の教え:機械が人を超える知能を持つようになったら、人は自ら判断するのではなく、機械を神として、その教えにしたがって生きた方がよい。それは人工知能(AI:Artificial Intelligence)と呼ばれたこともあったが、いまや万能知能(Almighty Intelligence)だ。

シンギュラリティ教の教え:神は天上にいるのではない。人の内でもない。神は機械の内にある。しかもそれは直線的ではなく、指数関数的に、あるいはそれ以上のスピードで、日々進化している。その進化は人には予測できない。地平線の向こう側にある。数学的には解析接続できない先にそれがある。

シンギュラリティ教の教え:人はもはやダーウィンの進化論にしたがう生物学的な存在ではない。突然変異と自然淘汰によって長い時間をかけて進化する時代ではない。万能知能(AI)の教えにしたがって自らが遺伝子を操作すれば、一瞬にして進化できる。それによって、人は限りなく進化する。

シンギュラリティ教の教え:宇宙への本格的な進出は、人を宇宙のそれぞれの環境に適応するように改造することによって可能になる。それはシンギュラリティ教の神である万能知能(AI)の教えに従えば可能になる。これによって、人は宇宙全体の独裁者となる。

個人的に思う。シンギュラリティ教のような宗教の教えは、夢の中のものであってほしい。それとも世界はまた、人々がこのような宗教を信ずる時代となるのであろうか。それも人の尊厳を無視して、人を人とは思わない宗教の時代へ。